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~佛教用語:佛縁「ある法事の出来事2」~by koei

話を本筋に戻そう。

法事も無事終わり、
故人の海が好きだった話や人となりを偲び、ひと段落したところで、
「このほど名刺を新しくしたので、お渡しします。」ということで、
友人ご夫妻とそのお母上に、名刺を渡し、少し驚かせてやろうという思いもあり、
「表は前のと同じです。是非裏を見てください」と勧めたところ、

裏側を見るなり、友人の奥さまとお母上が、
「崎山、懐かしいわね~。ここの景色はキレイでね。」といきなり話を始める。

「この路線は、行橋から直方に出ているのよ。
この崎山には、お母さんのいとこが嫁いでね。」

何のことかわからず、「あれ、何で知っているの?」と尋ねると、

「だって、今日拝んでいただいた父は、崎山の隣の犀川(さいがわ)の生まれよ。
 私は行橋で生まれて、母もその近くの出身。
 親戚は、今もそこで暮らしているし、知っているってもんじゃないわよ。
 ところで、koeiさんこそ、何でこの駅にわざわざ名前をつけたの?
 行ったこと、あるの?」と奥さま。

「いいえ、まったくありませんし、崎山という駅も先方の方に薦められただけで、
 私たちは、どの駅でも良かったのです。
 (ここで先のネーミングライツのお話をご披露した。)
 ところで、平等寺さんは、お父さんがここの出身って、ご存知でしたか?」

「いいや、僕も始めて知りました。 でもそう言えば、何か言っていたような…」

全員で顔を見合わせて、
「うそ、こんな偶然あるの?狐につままれるとは、このこと。
 本当にお父さんが導いてくれたのかね~」
お母上は、しみじみと言う。

   0516-1.jpg

本当に驚くばかり、
別々であった、法事と駅名という、
絶対に結びつかないように見えたものが、
何かの力に引き寄せられるように、結びついていく。

えにしの不思議さ。
これを不思議と捉えてはいけないのかも、しれない。

佛は私たちに、これでもか、これでもかと、
人の縁の大切さを、身をもってわからせてくれる。

私たちはつい、
生きているということは、
自分自身が頑張っているから、
その努力によって今の仕事につき、
地位を得、社会的な信用を獲得していると思い込んでいる。

そして、それも事実であろう。
しかしながら、見えざる力に導かれ、
人は人を助け、そして助けられている。

そのことを佛さまは、色々な出来事やご縁を通して、
私たちに語りかけてくれている。

「あなたは、1人ではないよ、
いつも佛が見守っているのだからね。」と。

   0516-2.jpg

法事の後、話は私たちの知らない筑豊の町の様子や、
そこに住む人々の暮らしぶり、
気質や風土といったものにまでおよび、
私の知らない駅の周りの様子を、
そこにいるが如く、教えてくれた。

お父上を供養したつもりが、
逆に佛さまの導くえにしの深遠さを気付かされ、
互いが遠く離れているように見えても、
『えにし』という切っても切れないものによって、
人はしっかりとつながっている。

「もうそろそろ気付きなさいよ」と
教えていただいているような気がする。

故人のご家族にとっても、
そして、私たちにとっても、
本当に思い出に残るいい法事が出来た。

見えざる力に合掌し、
佛縁に、ただただ感謝する。

生かし、生かされ、気付かされ、
佛縁の深きに感嘆し、
今日も気付けば手を合わせ、
「南無」と佛の名を唱える。
意味は知らずとも。

※ここで登場していただいた友人と法事に関しては、
 ニュアンスを少し変えて、お話させていただきました。

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2009年05月16日 10:00に投稿されたエントリーのページです。

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