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坐禅止観:内容 アーカイブ

2008年08月29日

坐禅止観教室:その1

今月8月22日(金)より、
月1回のペースで坐禅止観の会を始めることになりました。

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さて、今回坐禅を体験されてどうだったでしょうか。
皆さんが坐禅に興味を持たれたのには、各々理由があると思います。

いにしえの賢人より伝えられしディヤーナ(禅)は、
インドより少しずつ形を変えながら、この日本にやってきました。

初めは、僧の修行の一環として行なわれていたものが、
公家、武士階級へと広まり、
やがては一般の人々にも受け入れられることとなりました。

足を組み合わせ、定印をくみ、心を静めて己の内側へと向き合う。
暫くは、足の痛みや雑念との戦い…。

一点に集中して禅を味わうといった境地には
とても達することはできませんが、
8分ごとに訪れるイナ(坐禅の導き手)の放つカイシャク(拍子木)の音に、
我に返りつつ呼吸を深めていく…。

皆さんの期待通りの禅行であったかどうかは、分かりませんが、
禅を体験した、この体験こそ、貴さがあるのではないでしょうか。


お寺で行なわれるような
伝統的な止観行には至らなかったと思いますが、
なるべく坐禅止観の形態を壊さないように、現代風にアレンジしてみました。

9月19日(金)中目黒スクエアで行なわれる2回目にも、ご参加いただければ幸いです。


次に、坐禅止観のあらましと、意味について簡単に述べたいと思います。

私は、九州の大分にある仙寿院というお寺の住職も
只今務めさせていただいております。

私の代で、十二代を数えることになります。

普通、お寺の形式は、檀家寺か信者寺かの2つに大別されます。

私の生まれた育った寺は、不動明王をお祀りする祈祷寺(信者寺)であり、
檀家さんは一軒もありません。
今は私の叔父に実家の寺の面倒を見ていただいております。

よって今現在、東京で
気功や太極拳を始めとする気の勉強をさせていただいております。

私の属しております宗旨は、天台宗です。

京都と滋賀県にまたがる比叡山が本山であり、
私が習った「禅」のことを、比叡山では「止観」と呼んでいます。

禅の思想の発展は、
達磨禅(禅宗)と天台の止観とが二大潮流であり、
本質は変わることはありませんが、
その表現方法には、各々特長があります。

禅宗においては、不立文字、教外別伝を標榜しています。
(禅の思想においての理論的な説明は行なわない。)

達磨大師は、六世紀の初頭、
インドから中国に渡り、禅を伝えられました。

天台の始祖天台大師(538~597)は、
その後の生まれではありますが、
達磨禅とは、一線を画し、摩訶止観十巻を中心とした禅書を著し、
仏教のあらゆる禅行法を座禅の行に統一されました。

次回は、止観と坐禅の関係について、述べたいと思います。

2008年09月02日

坐禅止観教室:その2

今回は、止観クラブの名称とその由来について、述べたいと思います。

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日本天台は、伝教大師最澄(766~822)によって創始され、
その教学を中国天台より伝承しました。

そもそも止観とは、
 止(念を法界につなげること)
 観(念を法界と1つにすること)と定義されています。
少しラフにいうと、「心を留めて真理を観察すること」という意味です。

そして、止観の実践として、禅定を組みます。

禅定とは、
サンスクリット語のディヤーナの音写(音をそのままの漢字に当てはめる)と
その意訳(意味を解釈して、意味にあった漢字を当てはめる)の定を合成してできた言葉です。

つまり智慧と真理に至るための教義を止観法門といい、
その実践を坐禅といいます。

止観と坐禅は、表裏一体であり、
優れた止観の実践方法を坐禅と位置づけています。

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さて、比叡山を開かれた最澄さんは、
この止観という概念を教義の中心におき、
最初の堂を建てられた折には、
一垂止観院(いちじょうしかんいん)と名付けられました。


そしてまず始めに、その教義を止観業と遮那業の2つに大別し、
止観業:しかんごう(法華経を中心とした学科)、
遮那業:しゃなごう(大日経を中心とした密教学科)とされていました。


密教には、独特の修行法があります。 (ここでは、割愛いたします)

止観業では、
法華経を理解するにせよ、
他の天台教学を学ぶにせよ、
この止観を用いて学ぶべきであると考えられたのです。


前置きは、随分と長くなりましたが、
比叡山における修行の中心に、この止観という考え方が
いかに重要視されていたかということを、まずご理解いただき、
私どもが、中目黒において坐禅の会に
「止観クラブ」と名付けたのかについて述べさせていただきました。

次回は、止観の作法について、述べさせていただきます。

2008年09月03日

坐禅止観教室:その3

今回は、止観の作法について、述べさせていただきます。

(式次第)

「入堂作法」

 堂外にて列立

次 懺悔文(さんげもん)

   がしゃくしょぞうしょあくごう  かいゆむしとんじんち
   我昔所造諸悪業        皆由無始貪瞋痴

   じゅうしんごいししょしょう   いっさいがこんかいさんげ
   従身語意之所生        一切我今皆懺悔      一下


「入堂」

 三礼

   いっしんちょうらい       じっぽうほうかいじょうじゅうさんぽう
   一心頂礼      同    十方法界常住三宝           三下


 発願(十非心)



「四弘誓願」

   しゅじょうむへんせいがんど   ぼんのうむじんせいがんだん
   衆生無辺誓願度         煩悩無尽誓願断

   ほうもんむりょうせいがんかく  ぶつどうむじょうせいがんじょう
   法門無量誓願学         仏道無上誓願成


「着座」

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 調身
  (1)座法
   結跏趺坐もしくは、半跏趺坐
   (片方の足を会陰にひきつけ、2つ折りにした座布団にお尻を乗せる)

  (2)寛衣帯
   服装を緩める

  (3)安手
   陰陽の定めにより、定印の組み合わせを決める。

  (4)正身
   身体を前後左右に動かし、左右に大きく回し、正中心を定め、正身端座する。

  (5)吐気
   身体を前に倒しつつ、口を開いて、身中の濁気を放つ。
   後頭をもって天を突きつつ、鼻より綿々として清気を入れる。
   3度深く行なう。

  (6)正頭
   鼻とヘソと相対して、垂直ならしめる。
   鼻先より水滴がヘソに落ちるように。

  (7)閉口
   舌を上顎につけ、唇を軽く結ぶ。

  (8)閉眼
   半眼(初心の者は、軽く閉じても良い)
   明暗の度に従って、外光を断ち、視界は前方一寸半の辺りに落とす。


 調息

   出入の息に、声あらしむるべからず。
   喘がず、粗ならず、渋ならず、滑ならず、
   自ら通ずるに任せるごとく、
   鼻より吸い、鼻より吐くべし。


 調心

   心を鼻先、もしくは丹田につなぎとめ、
   粗乱、分散、沈浮、寛急なからしめる。


 次、般若心経 独誦(書き下し文)

 次、住定座中 猛火に包まるるとも、起臥搖動あるべからず。


「止観」

  初心の者は、数息観または、随想観を用いる。
  イナ(座禅の導き手)より8分ごとに、カイシャク(拍子木)を入れる。
  その度ごとに、数息観なれば、1より始める。



「出堂」

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  (1)放心
   異縁す(元の状態に意識を戻す)

  (2)放気
   口を開いて、息法を布散する。

  (3)動身
   徐々に身体を緩める。

  (4)動肩膊
   肩と腕を緩める。

  (5)動二足
   足と解く。あるいは、揉む。

  (6)摩毛孔
   手をもって、全身を緩め、さする。

  (7)摩掌
   掌を熱くなるまでこすり合わせ、両目を覆う。

  (8)開眼
   目を覆った掌の中で、目を開く。

次、経行 般若心経一巻 読誦

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「退堂」




以上が坐禅止観の式次第(メニュー)です。

今回禅を組んでいる最中に、震度3ぐらいの地震がありました。
皆さん誰1人動じることなく、禅に集中できていたようです。

初めての禅において、ここまでできるとは思いませんでした。

忙しく時間に追われている日常の中で、
ふと自分を見つめ直すのも、とても良い体験ではなかったでしょうか。

皆さんが、禅に何を期待して座るのか、
皆さんのみならず、いにしえの人々も悩みは皆同じ、
この禅は、心の特効薬ではありませんが、
続けていくといつの間にか、じんわりと効いてくるようです。

ではまた、次回を楽しみにいたしております。

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